篠原りょうさん追悼 マウスオルガンCD鑑賞会

2月26日

 15年前から年2回春と秋に「マウスオルガン吹き語りコンサート」に来てくださっていた、篠原りょうさんが昨年末、お亡くなりになりました。とても寂しく思っていましたが、りょうさんが残された演奏CDがあることがわかり、弟さんからその貴重なCDをいただくことができました。

 入居の皆さんからぜひ聞きたいという要望があり、この日りょうさんを偲び、追悼CD鑑賞会を行うことになりました。当日は希望する方のみということでしたが、ほとんどの方が来てくださいました。

 いつも、りょうさんが座って吹き語りをされていた場所に、CDとりょうさんのお写真を置き、そして昨年11月に行うことが叶わなかったコンサートのポスター(りょうさんの手作り)を飾り、鑑賞会がはじまりました。

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曲目♪ 故郷 椰子の実 この道 赤とんぼ 埴生の宿 ゴンドラの唄 さくら貝の歌 忘れな草をあなたに 月の沙漠 影を慕いて 人生の並木路 百万本のバラ アメイジング・グレイス

 CDからマウスオルガンの音色が流れてきたとき、目をつぶっているとCDの音源ではなく、すぐそこでりょうさんが演奏しているような錯覚になるほどその音色には魂が込められたような力強さで、時には優しく私たちの心に響いてきました。懐かしい人に会った時のように胸がいっぱいになり、皆さん涙ぐんでいらっしゃいました。

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 最後の曲、アメイジング・グレイスが静かに終わると、CDとりょうさんの写真に向かって一斉に拍手がわき起こりました。本当に感動しました。

 最後まで生かされていること、生きることに正面から向き合っていたりょうさんは、私たちに生きる勇気を与えてくれたように思います。

 もう、お会いすることはできません。そしてあの優しいマウスオルガンを聴くこともできないと思うと、とても寂しく残念ですが、今日この日のことは皆さんの心にいつまでも生き続けると思います。きっと天国のりょうさんにも、皆さんの感謝の思いが届いていることと信じています。

 りょうさん、長い間本当にありがとうございました。心の中で静かに合掌。